原点は「金堂時計店」

大正から戦前までは恵比寿、戦後は大田区池上で数十年の間、「金堂時計店」を営んでいました。
当時の時計は高価で、すべて機械式でした。
修理も時計店で行いますが、全ての部品を持っている訳ではなく、メーカーから取り寄せができないものも多く、自分たちで作る必要がありました。
図面も何もない微小で精密な部品を、当時としてはとても精密で小さな、スイス製の時計旋盤という機械を使い、より複雑な形状は手作業で一つ一つ丁寧に部品を作りお預りした時計をよみがえらせて、お客様のたくさんの笑顔をいただきました。
「お客様に満足していただく仕事をする。」
というその思いで問題を解決してきました。
今もそれが池上精機の「原点」です。

 

経験と固定概念に囚われない、柔軟な発想

池上精機では、「何とかならないか」というお客様の声や、自分たち自身で「これを作ってみよう、作りたい」という思いを課題にし、お客様に満足いただくためのプロセスを大切にしております。
そのプロセスの源は、「経験と固定概念に囚われない柔軟な発想をする」という文化にあります。
「なぜこうなのか?」「こうでないといけないのか?」
「普通は○○だが、これも悪くはない」
「視点を変えてこれはどうか?」
と、次々と違う角度から発想を出し合います。
設計屋は設計屋の視点から、電気屋は電気屋の視点から、営業は営業の視点から、精密加工屋は加工の視点から・・・と、それぞれの立場で自分のカテゴリーから外れた課題に参加します。
これが従来と違う発想の原点です。

 

皆で知恵を出し合い、すぐ答える

例えば、「これなんだけど、もっと簡単に安くならない?」と、お客様にご相談頂いた場合は、持ち帰りすぐに社内で検討します。
皆で知恵を出し合い、
「これだけど何とかならないか?」「接着にする?」
「半田は?ロウ付けは?」 「溶接はビーム溶接?」
・・・という具合に議論します。
そのうち、
「そういえば、あそこであんなことやってるって言ってた!」「さっそく詳しく聞いてみよう。」
と、とにかく話が早いです。
電話で
「都合が良ければ今から行きます!」とお客様にアポイントを取り、すぐに議論して出た内容をお客様にご提案。
良ければ持ち帰って次の工程を考え、ダメなら次の手を考えます。
「皆で知恵を出し合い、すぐ答える。」
これが池上精機の強みです。